海外旅行での病気やけがの実態とその対策





ebb54fbce878cc5581242550d0156cf3_s海外での不測の事故や、病気で病院にかかった場合、

非常に高額になる、という話は耳にします。

しかし、実際のところ、どのくらいのものなのでしょうか。

実際に起こった事例をもとに、見てまいりたいと思います。

1.海外旅行先の病気やけがの傾向

 1-1.多いのは、けが?病気?

損害保険会社である、東京海上日動火災保険株式会社の2008年度の海外旅行傷害保険において、

保険金を支払った件数を補償項目別に見てみますと、

71.2%を疾病治療が占めている

という事です。

海外旅行といっても、1週間以内の短い期間から、数か月に及ぶ滞在もあるでしょう。

一般的には、

期間が短いから、さすがにその短期間に病気をして、医者にかからなければならない

状況があるとは思えない方も多いのではないでしょうか。

しかし、現実は意外と多い病気。

原因としては、長いフライトや無理なスケジュールなどで蓄積した疲労に、

現地の食事や水が合わないなどといった様々な事が複合的に発生する

という事が考えられます。

また、環境の変化に体がついてこないという事もあるでしょうから、

服装などについては、慎重に検討したいところですね。

計画段階はもちろん、出発前の体調管理には、十分気を付けたいものですね。

1-2.アジア旅行は54.9%!

やはり損害保険会社である、東京海上日動火災保険株式会社の2008年度の

海外旅行傷害保険において、地域別の保険金の支払い件数を見てみましょう。

その場合、

アジアが54.9%と、圧倒的に多く、

北米(9.5%)、ヨーロッパ(9.1%)と続きます。

一方、出発前や帰国後、日本国内でトラブルが発生した人の割合は、

5.8%と無視できない数字になっています。

これは、件数ベースで見たデータなので、アジアだから危険というわけでは恐らくないと思います。

それだけ手軽に行ける地域なので、母数となる旅行者数が多いのがアジアと考えられるのかもしれません。

韓流ブームで韓国を訪れる人が増えたり、

台湾や香港といった地域への格安航空券が多数出回り、

費用だけ見ると、国内旅行と変わらない、もしくは国内旅行より安いケースも少なからずあるので、

かなりの旅行者がアジアを訪れていると考えられます。

2.海外旅行先での医療費、どれくらいかかる?

2-1.海外での医療費のホント

海外で医療機関に罹った場合、日本より高いよ、

という話はよく耳にします。

それも当然で、日本のように健康保険があって、3割負担ではない訳ですから、

高いのは誰もが感覚として理解できます。

しかし、怖いのは、そもそも元の医療費が日本と海外では大きく異なる、

という事があるので、ここを具体的に押さえておきたいところ。

損害保険ジャパン日本興亜によりますと、

幾つかの事例が公表されています。

【アメリカで盲腸になったケース(30代男性)】

腰痛となり現地で治療を受けたが、痛みが治まらず、発熱が続いた。

再度総合病院で診察を受けたところ盲腸破裂が確認され、緊急手術の後、入院した。

お支払い保険金

現地での治療費用 2,410,011円
合計 2,410,011円

【ハワイでおぼれて意識不明のケース(20代女性)】

海水浴中に溺れて意識を失ってしまい、急きょ現地病院のICUで治療。

その後約1カ月入院したのち、看護師付き添いのもと、プライベートジェット機で搬送され

日本に帰国した。
※現地で実際にかかった治療費用は約3,000万円で、契約されていた保険金額を大幅に超過し、

1,500万円は自己負担となりました。

お支払い保険金

現地での治療費用 (保険金額満額) 5,000,000円
帰国後の治療費用 (保険金額満額) 10,000,000円
合計 15,000,000円

【アメリカで急性心筋梗塞にかかり入院したケース(60代女性)】

滞在中に咳と吐き気で受診したところ、急性心筋梗塞と診断され、そのまま入院した。

お支払い保険金

現地での治療費用 10,000,000円
救援者費用 3,114,449円
合計 13,114,449円

【中国・上海で路線バスに搭乗中、トラックと衝突したケース(20代男性)】

乗っていた路線バスとトラックが衝突し、右足を骨折。

事故後、病院に搬送されたが2度も転院し、転院先の病院で手術を受けた。

事故があった日から17日後、看護師付き添いのもとで日本に帰国した。

※実際にかかった費用から、バス会社による補償(約45,000円)を差し引いて、保険金をお支払いした。

お支払い保険金

現地での治療費用 625,793円
搬送費用(現地緊急移送・日本への帰国費用等) 6,038,750円
合計 6,664,543円

2-2.世界各国の虫垂炎の治療費と入院費

病気の中で、比較的多くの方が経験し、

手術が必要とされることが少なくないものの一つが、盲腸(虫垂炎)です。

これは、突然痛みが始まり、数日放置する事が難しく、

慌てて現地の病院に駆け込むこともある病気ではないでしょうか。

次にご案内させていただくのは、各国の虫垂炎の医療費データです、

東京海上日動火災保険が「世界の医療と安全2010」にまとめたものです。

参考にしてみてください。

国名 病院種別 虫垂炎の治療費 1日当たり入院費(個室) 日本への移送費
カナダ 公立病院 20万5,200円 15万3,900円

~51万3,100円

502万5,100円
アメリカ/ニューヨーク 私立病院 297万7,800円

~353万6200円

51万1800円 418万7600円

~465万2800円

アメリカ/ハワイ 私立病院 186万1100円 9万3100円 418万7600円

~465万2800円

イギリス 公立病院 53万4000円 10万3300円(セミ個室) 192万8300円

~265万9700円

フランス 私立病院 46万5400円

~66万4900円

10万2700円 585万500円

~638万3200円

ドイツ 公立病院 33万2500円 8,000円

~1万3300円

----
イタリア 私立病院 53万1900円 6万6500円 ----
スペイン 公立病院 27万3300円

~70万5200円

5万3200円(一般病棟) ----
ベトナム 私立病院 27万9200円 7万6300円 167万5000円

~214万300円

タイ 私立病院 8万3100円

~13万8600円

5,500円

~1万1100円

72万5800円
シンガポール 私立病院 37万2200円 4万円 232万6400円

~279万1700円

中国/上海 私立病院 150万3500円 9万4200円 125万6000円
グアム 公立病院 55万8300円

~74万4500円

6万5100円 93万600円

いかがですか?

北米が高いのは、予想できそうですが、

アジア諸国も意外と高い事がわかると思います。

3.治療費について救済策はないの?

3-1.海外での治療の健康保険の役割

日本国内の健康保険証は、海外で提示しても何の意味もありません。

しかし、実は、海外で病気やけがをされた方にも恩恵があります。

それが、海外療養費制度と呼ばれるものです。

3-2.海外療養費制度とは?

国民健康保険または社会保険等の被保険者が、

海外渡航中に病気やけがで止むを得ず現地の医療機関で治療を受けた場合に使える制度です。

海外療養費支給申請書を提示することにより一部医療費の払い戻しを療養給付費として受けることができます。

(但し、治療目的の渡航による医療費は給付の対象外となります)

具体的に支払われる給付額は、以下の通りです。

  1. 海外で行われた治療内容をもとに、日本で同じ治療を行った場合の治療費に換算
  2. 上記金額から、自己負担額(2015年11月現在は3割負担)を差し引いた額

となります。

簡単に言うと、日本で治療したらいくらかかるかを計算し、

その場合に国民健康保険や社会保険が負担する額を、

海外の医療機関で受けた医療費にも適用します、

という形です。

あくまで、「日本の治療費」がベースとなる(日本より安い治療費であった国はその額がベース)ため、

医療費の高い国の場合、効果は限定的ですが、かなりありがたい制度と考えられます。

とはいえ、煩雑な手続きのため、実際はあまり利用されていないようです。

3-3.海外療養費制度の申請方法

  1. 現地の医療機関で治療を受ける際は一旦、治療費を全額自己負担します
  2. 受診した医療機関には、健康保険組合指定の治療内容の証明書(「診療内容明細書」)及び
    診療に要した医療費の証明書(「領収明細書」)を記載してもらいます。
  3. ご加入の健康保険窓口でご相談の上、海外療養費支給申請書類を受け取ります。ホームページよりダウンロードできる健康保険組合もあります。
  4. 「海外療養費支給申請書」はご自身で記入し、医療機関記載済の「診療内容明細書」「領収明細書」に各々翻訳を添付し申請します。
    ※歯科の場合は、「歯科診療内容明細書」がございます。詳しくはご加入の健康保険窓口にご確認下さい。

これらはあくまで日本で保険診療の対象となるもののみが対象ですので、

ご注意ください。

3-4.海外の治療でも高額療養費制度は受けられる?

1ヶ月につき、1医療機関において一定額以上の医療費負担がある場合、

その一定額を超えた部分が支給される制度です。

「一定額」は、その方の収入によって決まりますので一概には言えません。

この制度は、海外の医療機関で治療を受けた場合も利用可能ですが、

海外療養制度と同様、日本の治療費を基準に決められます。

従いまして、治療費の高い国での治療については、国内の治療費以上の負担が必要となる事があります。

4.国内で加入した保険は、海外の入院で使える?

4-1.国内で契約した医療保険

国内で契約した、医療保険や入院特約。

これは、海外での治療においても利用可能です。

給付金の請求に際しては、一般的には

  • 入院された病気やけがの名称
  • 入院期間
  • 受けられた手術の種類

等をご確認の上、診断書を医療機関でもらってください。

その医療機関のフォーマットによる診断書の場合、保険会社が知りたい内容が

網羅されていない事もありますので、保険会社指定の診断書の用紙を

保険会社ホームページなどからダウンロードしてご利用いただければ

ベストです。

これを帰国後、保険会社所定の用紙とともに提出することで、

契約内容に応じた給付を受けることが可能です。

(手続きの詳細については、ご契約の保険会社でご確認ください。)

4-2.クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険

多くの場合、クレジットカードには自動的に海外旅行保険が付帯されています。

とはいえ、自動的につけられるものなので、保障される限度額は限定的で、

ざっくり見渡してみると、

治療費用100万円~200万円ぐらいが多いようで、

ゴールドカードの場合300万円程度が多いようです。

これは、カード会社によってばらつきがあるので、ホームページなどでご確認ください。

どの程度の金額が必要かを検討する場合、

2-1.海外での医療費のホント

2-2.世界各国の虫垂炎の治療費と入院費

を参考にしていただいても良いかもしれません。

4-3.海外旅行傷害保険

ハワイやアジアのような国の場合、

最近海外旅行傷害保険への加入をしない方も増えていると聞きます。

「クレジットカードについているから」

という理由もあるようですし、

比較的短期間な旅行を計画されている方も多く、

「これぐらいの期間だから大丈夫だろう」

というお考えもあるようです。

しかし、これまで見たように、アジアの保険の支払件数は多く、

ハワイにおいてもやむにやまれぬ形で病院にお世話になるケースは

少なからずあるようです。

インターネット契約においては、かなり割安なものもあるようですし、

政府も海外旅行傷害保険の加入を呼び掛けている事実もあります。

少しの節約で保険をやめて、人生を変えるような負債を背負う事のないよう、

検討したいものですね。

5.まとめ

海外での入院、手術においては、日本と比較してかなり高額な負担が必要となる事が少なくありません。

「我慢して帰国してから病院に行こう」

という考えも出てきそうですが、盲腸(虫垂炎)やけがなど、待ったなしの事態が起こるのも事実。

国民健康保険や社会保険などで、給付を受けられるものもありますが、

それでも日本と同じような医療費ですむわけではありません。

旅行費用全体としてはわずかなので、海外旅行傷害保険などの対策を検討されるのが、

あんしんの第一歩ではないでしょうか。

海外旅行傷害保険の検討の方は、今すぐクリック!

bnr_hawai022


スポンサーリンク

コメント

  1. […] ご参考:海外旅行での病気やけがの実態とその対策 […]

  2. […] 参考:海外旅行での病気やけがの実態とその対策 […]

  3. […] 当ページにも詳しい内容を記したページがあるので、参考にしてみてください。 […]